TypingMonkee無性生殖と多様性

2016年09月25日

役に立たないロボット

僕はロボットにあまり興味がない。
あるいは体を持たないロボットという意味での"ボット"には興味があるが、それも本来体を持たないはずの「コンピューター・プログラム」を(体を持った)ロボットに"見立てる"という、人間が持つファンタジーの方に興味がある。

要するに僕は"身体"を人工的に造りだす、ということに興味がないのかも知れない。
考えてみれば"知能"を人工的に造りだす人工知能についても興味がないか。。。
 

僕がロボットや人工知能に興味を示せない理由は何なんだろう?
すぐに思い浮かぶのは、「それを研究している人々の方向性が気に入らない」ということなのかも知れない。

国や大学などから研究予算を獲得するためには仕方のないことなのかもしれないが、ロボットや人工知能の研究というものは「何らかの役に立つ」ものを創りだすことを最終目標におかれている。
なので研究成果として発表されるものはいつも「人工知能で◯◯ができるようになりました!」ということばかりで退屈してしまう。

そういう点では、あまり何かの役に立つとは思えないアンドロイドの研究はまだましなのかもしれない。
まったく興味ないけど。
だが、本物の人間と見間違うほど人間に姿形がそっくり、あるいは動きがより人間に近づいた、という研究成果を聞かされても、やっぱり退屈してしまう。
それは、「ただのコンピューター・プログラムでしかない、体を持たないロボットを「ロボット」と見立てる人間の能力を補助する」という役割があるからなのかも知れない。
人間の「見立て」の能力までをも補助するようになったら人間は終わりである。

では、本当の意味で「役に立たないロボット」というものはありうるのだろうか?

そのひとつの答えは「自己複製"だけを"するロボット」である。
80年代にNASAが行った思考実験で、「月に自己複製するロボットを放つ」というものがあった。
これは、アルミニウムでできたロボットがアルミニウムを採取し、自分自身のコピーを創りだす能力を持ったロボットを月に放つというものである。この実験そのものは、アルミニウムを精製する際に必要となる塩素が月にはほとんど存在しない、ということから実現はされなかった。
この実験は最終的には何年か後に大量に複製されたロボットを回収することでアルミニウムを効率的に採取する、という変な目的があったようだが、そのことを除けば、ここで僕が急に興味を示す対象になる。はあはあしてしまう。

ロボットが自己複製をするために必要なことを(テキトーに)考えてみる。 
  • 動力源を確保する機能
  • 材料を集める機能
  • 材料から部品を作る機能
  • 部品を組み立てる機能
  • これらの機能を次の世代に受け継ぐ機能
他にもあるかも知れないがこんなところか。ロボットの専門家が見たら笑ってしまうのだろうが。
特に最後の「これらの機能を次の世代に受け継ぐ機能」というところはかなり難関である。
集めてきた材料から、ロボットの肉体を作ることはもちろん、その機能(=知能?)を次に受け継ぐためのコンピューターも材料から創りだす必要があり、さらにその機能そのものをコピーする必要がある。

以上が可能となったロボットが、自己を複製する機能以外の機能を一切持たない、ということになると、それは「何の役にも立たないロボット」と言える。
そしてそれが月ではなく、地球上にいるということを想像してみよう。

。。。以上は、我々人間も含めた生物のメタファーであることは言うまでもない。 


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myinnerasia at 10:04│Comments(0)

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